子供の成長を祝う「七五三」は、ご両親、祖父母の方、ご親戚にとって、とても嬉しく喜ばしいイベントです。特にこの時期の子供さんは愛らしいですから、「いつまでもと画像や映像で残しておきたい」と考えても当然でしょう。
しかし、3歳~7歳の子供さん、とりわけ5歳くらいの男の子は「七五三 撮影」が苦手。「こっちを向いて」「ちゃんと立って」といっても、ふざけたり走り回ったり、なかなかじっとしていられません。
また、七五三の時期は結婚式シーズンとも重なっているため、土日の神社ともなると撮影場所を確保するのは難しいものです。
そこで、思い出に残る、満足のいく男の子の七五三写真を撮るために気を付けたい「7つのポイント」をまとめてみました。参考にしてみてください。
七五三撮影場所の「ロケハン」はしっかりと
男の子はどこでも走り回ります
「ロケハン」とは、撮影場所の様子を前もってチェックしておくことで、写真集やCM写真、映画撮影の前には必ず行われています。「プロじゃないのだから、そんなの必要ない」と思われるかもしれませんね。
しかし、秋は結婚式シーズンでもあり、御祈祷を受ける神社には七五三参拝客(家族)のみならず、多くのカップル、その親族が訪れてくるのは想像に難くありません。ですから、御祈祷または参拝予定の神社について、ロケハンしておくことをおすすめします。
もちろん、近いところなら問題ありませんが、現場に直接行くのは難しいと思います(時間も含め)。ですから神社の公式サイトを参考に、「どこにどのような建物があるか」「七五三撮影にふさわしい場所はどこか」「雨を避ける場所はあるか(雨天が心配な時など)」などを調べておくといいでしょう。
また神社などは神域ですから、 「撮影(立ち入り)禁止」エリアのチェック、「三脚が立てられるか(禁止していることもあります)」の確認も必要です。
大体の位置関係が分かったら、簡単でもよいので段取りを頭の中で考えておくのも良い方法です。 男の子はすぐ走ったり遊んだりして時間ロスが多いです。
挙句にトイレどこ?など、、。イレギュラーが多いです。少し段取りをイメージしておくと楽ですよ!
子供の集中力は15分が限界?
七五三 撮影は手早く
子供さんは、とにかくじっとしていられません。育児書などを紐解くと、幼児~小学低学年の 子供の集中力は1回15分程度とされており、年齢が下がれば下がるほど持続時間が下がるそうです。
つまり七五三 撮影するとしても、まともに言うことをきいてくれるのは15分前後。特に男の子はヤンチャやり放題の時があります、、。
ですからメインの写真は、この間に撮っておくのがおすすめということになります。そこで生きてくるのが、1の「ロケハン」です。場所や構図をある程度決めておくことで、手早く撮影することができます。
乙にすました集合写真だけが「七五三写真」ではない
男の子の動きを気にせず、たくさんシャッターを切る
七五三写真を撮る場合、どうしても「お祝いだから」「記念になるから」と親子、親族と一緒の集合写真にこだわる傾向があります。七五三で写した写真は、子供さん、家族にとって一生の宝物ですから、それは間違いではありません。写真館を利用しないのであれば、なおさらでしょう。
ただ、男の子場合は基本的やんちゃなことに加え、女の子以上に照れ屋だったり、じっとしていることを嫌がって、大人しくフレームに収まってくれないケースもあります。
そこでおすすめなのは、思い切って 「七五三 写真 スタジオでは撮れないカット」をどんどん撮影することです。たとえばお参りは「手を合わせているところ」だけでなく、「手水舎で手を清めている」「お賽銭を入れている」「お守りを不思議そうに眺めている」ほか、子供さんの一挙一動をカメラに収めてしまうのです。
男の子のおすまし顔はもちろんかわいいですが、その時々の自然な表情は何度も見られるものではありません。七五三写真は大切な思い出の一コマになりますから、記念写真アングルにこだわらず、たくさんシャッターを切ってあげてください。
雨天など、起こりうるアクシデントは頭に入れておく
天気は要チェック
七五三当日が「晴天」であれば、それほど問題はありません。しかし当日が雨の場合、やはり撮影には骨がおれることも多くなります。できればお参りは他の日にするのがベストですが、「ご祈祷の予約が入っている」「その日しか時間が取れない」のなら工夫が必要でしょう。
まず、ロケハンで雨天でも濡れずに撮影できるポイントを見つけておけば、当日も安心です。傘をさしての撮影は、色かぶり(傘の色が写り込む)の可能性があります。衣装が心配なら、子供用のビニールポンチョが便利。袖やボタンがありませんから、和服でも雨を防ぐことができます。なお、傘をさしながら撮るのは大変ですから、 七五三 撮影する人も雨具は必携です。
当日のスケジュールにもよりますが、七五三 撮影は食事の前に行うのがベター。「衣装を汚してしまう」「顔や歯にうっかり食べカスをつけたままで撮影」というトラブルも結構耳にしますから、気をつけてください。
覚えておくと便利な七五三写真撮影の基本テクニック
5歳の男の子は動きが読めない
好天であれば、基本的にプログラムオートにしておけば、カメラが周囲の状況に応じた設定(ホワイトバランス、ISO感度、絞り、シャッタースピードなど)を選び、撮影してくれますから、それほど大きな失敗はないといえます。「もう少し、表現のある写真を撮りたい」場合はカメラ任せにせず、設定を変えることが必要です。
七五三写真撮影で覚えておきたいポイント
◇後ろの背景がうるさい感じがする
オートで撮影していると、肝心のお子さんが周囲の景色に埋没してしまうことがあります。
こういう時はマニュアルまたは絞り優先に設定し、絞りを開けて(数字の少ない方に設定)撮影すると、子供さんはくっきり、後ろの背景がぼやけた、いわゆるポートレート風写真になります。
後ろの背景も必要である時は、子供さんをカメラの近くに立たせて撮影しましょう。こうするとメリハリがでて、どちらも自然な感じで撮影することができます。
なお、最近のカメラのほとんどに「ポートレートモード」が付いていますから、細かい設定が難しい場合は、このモードに設定してください。
◇子供の動きについていけない。動きのある写真が撮りたい
5歳の元気な男の子の動きは予測不能。「あっ」と思ってシャッターを切ったら、「何も映っていなかった」「切れていた」といった失敗もあるかと思います。
そこでおすすめしたいのが、「シャッター速度優先モード(スポーツモード)」「連写機能」です。
前者なら急な動きに備えて、400分の1以上に設定しておけば、少なくとも何も映らないという心配はないといえます。
また「連写機能」を使えば、シャッターを押している間はピントを合わせながら被写体を追ってくれます。ですから撮影後、最高のショットを選ぶことが可能です。
◇顔に影が入ってしまう
屋外で人物を撮影する場合、基本的には順光(被写体に正面から光が当たる)で撮ることが多いと思います。
確かに顔全体を明るく写すことができますが、髪の毛や顔の凹凸で影ができる、被写体がまぶしくて目を細めることが少なくありません。曇りの日は光が均等に当たるので問題ないのですが、特に天気の良い日は気を付ける必要があります。
顔の影を解消するには、「デーライトシンクロ(「日中シンクロ」とも呼ぶ)」機能を使うといいでしょう。これは補助光としてフラッシュを焚くことで、順光だと出やすい影などを防ぐものです。この方法は、逆光(被写体の後ろから光が当たる状態)の時にも使えます。
なお、晴れた日に自然な雰囲気で写真を撮る場合、半逆光(被写体の斜め後ろ。斜光ともいう)で撮影すると、明るくかつ立体感のあるものになります。
◇同じようなカットばかり
子供を撮影するときに、「立ったまま」でカメラを構えていませんか?
同じようなカットになってしまう一番の原因は撮影者の目線。
小さな子供を大人目線で撮影すると、シチュエーションにかかわらず、変化のない写真になってしまいます。ですから、「子供目線で撮影する」「思い切りアップにする」「下からのアングルを使う」といった工夫が必要。
「そこでじっとして」とか「いい顔して」と注文を出す前に、まず撮影者自らどんどん動きましょう。
◇当日を「記録」することも忘れずに
子供さんの写真も大事ですが、七五三は一生に一度の行事。
人物だけでなく、お参りに行った神社の風景、目的地に行くまでの道のり(乗った乗り物や車内の雰囲気)、また晴着に着替えている時の表情、衣装の写真など、当日の周辺情報も撮影しておくと、七五三のアルバムも充実します。
忘れてはいけない、持っていると便利なグッズ
全部もって行っても良し
七五三 撮影に必携、持っていると便利なグッズを紹介します。
◇自撮り棒
スマホ中心の撮影なら必携。ただし、周囲の迷惑にならないよう注意が必要。
◇雨合羽
天気が微妙な時は必ず用意。袖付きではなく、ポンチョ型が便利。
◇スニーカー
和装の場合、草履に慣れない子供さんも多いため、用意しておきたい。また撮影者もスニーカーを持っていると、撮影時に動きやすい。
◇一脚
ポートレート撮影の場合、絞りを開放すると手ぶれが心配。一脚なら三脚より軽く、持ち運びしややすい。
◇予備のバッテリー
「連写機能」などを使うと、意外とバッテリーの減りが早い。肝心な時にバッテリー切れということがないように。
◇予備のメモリ
子供さんの写真となると、ついついシャッターを押してしまいがち。「知らない間にメモリがなくなっていた!!」とならないよう、メモリは大目に持参したい。
七五三で男の子を撮影するには、どんなカメラが便利?
慣れているカメラがベター
七五三撮影を行う場合、 「使い慣れたカメラ」が一番です。「運動会のように早いシャッターが必要」「学芸会といった暗い場所の撮影」ではありませんから、まずは普段使っているカメラがおすすめといえるでしょう。ただし、可能であれば撮影設定ができる「マニュアル機能(絞り優先、シャッタースピード優先)」「シーン別撮影機能(ポートレートなど)」「スマイルシャッター機能」が付いている機種がおすすめです。
◇一眼レフ
レンズ交換ができ、機能も多い。使い慣れていれば問題ないが、ボディが大きく重いので、初心者は避けた方が無難。使うなら軽めの普及機、ミラーレス一眼などがベター。
◇コンパクトデジカメ
コンパクトで機能も多く、誰でも手軽に使える。可能であれば「連写機能」「マニュアル撮影機能」がついているものを選ぶとよい。ただ、小さすぎて手ぶれを起こしやすい点に注意。
◇スマートフォン
近年はカメラ機能が充実しており、コンパクトデジカメに負けない活躍をしてくれる。ただ、コンデジ同様、手ぶれを起こしやすいので、小さな三脚、一脚を用意しておくと便利。
私も子供を連れて、近所の神社で七五三のお祝いをしました。なんと言っても男の子はとてもヤンチャ。
動きまわる息子をさとしながら、時には怒鳴りながら、、、ドタバタで終わるのが七五三です。
七五三撮影の時など、座り込んでしまう始末、、。色々想定外が起こります。
どそれもこれも含めて七五三だと思ってを楽しんでくださいね!
準備しても『予定どうりに行かない』のが七五三です。事前準備と心の準備は忘れずに!